この記事では、会計ソフトの雛形を利用せず、一から「仕訳パターン」を作成する方法を解説します。
仕訳パターンの作成は自社で使用されている会計ソフトの受け入れフォーマットに準じた内容で登録する必要があります。受け入れフォーマットの内容および、マニュアル等をご確認の上、ご登録ください。
レイアウト情報と設定項目の関係性について
仕訳パターンを作成する流れ
仕訳パターンを作成する場合、以下の流れで作成します。各手順の詳細については、以降の章でご案内いたしますので、詳細を確認したい章をご覧ください。
- 仕訳パターンの基本設定を登録する
- 仕訳項目のレイアウト・初期値を設定する
- 仕訳条件の初期値を設定する
- 作成した仕訳パターンのサンプルデータを確認する
仕訳パターンの基本設定を登録する
手順に沿って、必要項目を入力してください。各項目の詳細については[手順 3]に記載されています。
1.画面上段の[仕訳]をクリックし、左側の[仕訳パターン]をクリックします。
2.表示される仕訳パターン画面の右上の[作成]ボタンをクリックします。
仕訳パターンの設定画面の基本設定タブ画面が表示されます。
3.基本設定・ファイル形式条件の必要な入力項目を入力します。
ご利用の会計ソフトのファイル形式を確認のうえ設定してください。
項目名 | 説明 |
管理No. |
仕訳パターンの管理No.を設定します。 仕訳出力画面の選択肢は、仕訳パターンの管理Noの若い順に表示されます。 管理Noは仕訳パターンごとに重複しない番号を入力します。 [手動で設定する]をチェックすると入力できます。 [手動で設定する]のチェックを外すと、請求QUICKが自動付番します。 |
会計ソフト |
会計ソフトごとに用意している仕訳パターンの雛型を選択できます。ご利用中の会計ソフトを選択してください。 雛型を利用して仕訳パターンを作成する場合は「会計ソフトの雛形を利用して仕訳パターンを作成する」を参照してください。
|
仕訳の種類 |
売上仕訳と入金仕訳のどちらの仕訳パターンを作成するかを設定できます。[売上][入金]のいずれかを指定してください。 売上仕訳、入金仕訳のそれぞれで仕訳パターンを作成する必要があります。
|
仕訳パターン名 |
仕訳パターンに名前をつけることができます。仕訳パターン名は仕訳出力画面で表示されます。複数のパターンを作成し、使い分ける際に区別しやすい名前をつけておくと仕訳データの作成が効率的に行えます。 仕訳パターン名は[手動で設定する]にチェックをすると変更ができます。
|
日付形式 | ファイルに出力する日付の形式を選択できます。 会計ソフト側の設定にあわせて選択してください。 |
金額欄へ出力する金額 | ファイルに出力する金額を[税抜][税込]のどちらにするかを指定します。 会計ソフト側の設定にあわせて指定してください。 |
消費税額の出力 | ファイルに消費税額の出力を[する][しない]のいずれかを指定することができます。 会計ソフト側の設定に合わせて指定してください。 |
・ファイル形式条件
ご利用中の会計ソフト側のルールに合わせて設定します。
項目名 | 説明 |
ファイル形式 | [可変長][固定長]のいずれかを指定します。 固定長の場合、すべての項目で桁数が固定されます。桁数の不足分は各項目ごとにレイアウトの[文字埋め(固定長で数値のとき)]で設定します。 |
文字コード | [Shift_JIS][UTF-8]のいずれかを指定します。 |
項目の区切り文字 | 項目間の区切り文字を設定します。[カンマ][タブ]以外の区切り文字を設定する場合は一番右のフリー入力を選択してください。 |
項目の囲み文字 | 各項目の囲み文字を設定します。「”」を入力すると「”A”」のように囲まれます。 |
項目内での区切り文字 | 1項目内に複数の出力情報(データ項目)を設定した場合の区切り文字を指定します。 |
借方・貸方データの出力方法 | 借方データと貸方データの出力方法を設定します。 |
(行)借方データと貸方データの行 |
借方データと貸方データを横並びで出力する場合は[同じ行で出力]、 借方データの行と貸方データの行を分けたい場合は[別の行に分けて出力]を設定します。 |
(列)借方データと貸方データの列 | 借方データと貸方データを同じ列で出力するかどうか設定します。 |
金額がマイナスのときの貸借逆転 | 金額がマイナスのとき、貸借を逆転させるかどうか設定します 。 |
ヘッダーの出力 | 2行目に項目ヘッダーを出力するかどうか設定します。 |
金額が0円のとき | 金額が0円のとき、0と出力するか空欄にするか設定します。 |
消費税額が0円のとき | 消費税額が0円のとき、0と出力するか空欄にするか設定します。 |
文字列の長さのカウント方法 | 文字列を[文字数][バイト数]のどちらでカウントするか設定します。 |
伝票区切りマーク | 伝票の区切りごとに記号などのマークを出力する必要がある場合は入力します。先頭行,中間行,最終行のそれぞれの設定が可能です。 |
4.画面右下の[保存]ボタンをクリックします。
変更した設定が保存されます。
[レイアウト][仕訳条件の初期値]タブが表示されます。
仕訳項目のレイアウト・初期値を設定する
作成した仕訳パターンにおける各項目のレイアウトと初期値を設定します。この手順で、「ヘッダー」「初期値」「データ分類」などを設定します。
自社の会計ソフトの設定にあわせて、各仕訳項目のレイアウトを登録してください。
1.[仕訳パターン]の一覧からレイアウトを設定したい仕訳パターンを選択し、設定画面の[レイアウト]タブをクリックして画面を切り替えます。
2. レイアウトと初期値を設定したい[項目名]をクリックし、表示された項目のうち、設定が必要な項目に入力します。入力後に[登録]をクリックして完了です。設定の内容は以下の表を参照してください。
・レイアウト情報
項目名 | 説明 |
分類 |
データ項目の分類を設定します。 [借方]と[貸方]の項目は同じ数登録してください。
|
貸借項番 |
[借方][貸方]に分類したデータ項目に番号を割り当てます。 [基本設定]タブの[金額がマイナスのときの貸借逆転]で[する]に設定している場合、貸借項番が同じ[借方][貸方]のデータ項目同士で貸借逆転して仕訳データが作成されます。
|
並び順 |
ファイルの並び順を指定します。若い番号から順にファイルに出力されます。仕訳パターンの[レイアウト]タブも並び順の若い番号から表示されます。 並び順が1であるものを2に変更した場合、並び順が2であったものは自動で並び順1に変更されません。並び順が2であったものも変更の必要があります。
|
項目名 | 請求QUICK上で表示する項目名を設定します。 |
項目ヘッダー | 基本設定のファイル形式条件で[ヘッダーの出力]を[する]に設定にしている場合に入力した情報が先頭行に出力されます。 |
桁数 | 項目の桁数の上限を指定します。(ファイル形式が[固定長]の場合は固定の桁数) [文字列の長さのカウント方法]は[基本設定]の[ファイル形式条件]で設定します。 |
文字埋め |
ファイル形式が[固定長]のときのみ変更できます。不足分の桁数の文字埋め方法を[ゼロ(0)][スペース(右)][空白スペース(左)]から選択します。 ファイル形式が[可変長]の場合、どちらを指定しても不足分の桁数を文字埋めされることはありません。
|
初期値 | [データ項目]の指定がない場合や、指定した[データ項目]の出力対象データがない場合の初期値を設定します。 入金仕訳の場合、請求書と請求書以外の初期値をそれぞれ設定できます。 |
データ分類/データ項目 | この項目に出力するデータを選択します。 [データ分類]ごとに、[データ項目]が用意されています。 |
[+データ項目を追加] |
同じデータ項目に複数のデータを出力する場合は[+データ項目を追加]をクリックし、データ分類/データ項目を選択します。 |
仕訳条件の初期値を設定する
仕訳データを作成する際の出力範囲となる検索条件と一部のデータ項目の出力値を設定します。ここで設定した条件は初期値として保存されますが、実際の仕訳データ作成の際に変更することも可能です。
1.仕訳パターンの設定画面の[仕訳条件の初期値]タブをクリックして画面を切り替えます。
各項目を設定します。設定の内容は以下の表を参照してください。
なお、設定できる条件は売上仕訳と入金仕訳で異なります。
売上仕訳の仕訳条件の初期値を設定する
・検索条件の初期値
売上の仕訳データを作成するときの検索条件の初期値を設定します。
項目名 | 説明 |
日付範囲 | 日付条件を指定してデータを絞り込みます。 [+日付範囲を追加]をクリックすると複数の日付範囲を指定できます。 |
請求書範囲 | [請求書番号][自動作成予約管理No][取引先管理No][金額]から対象となる請求書を指定してデータを絞り込みます。 [+請求書範囲を追加]をクリックすると複数の請求書範囲を指定できます。 |
取引先 | 取引先を指定してデータを絞り込みます。 [+取引先を追加]をクリックすると複数の取引先を指定できます。 |
件名 | 請求書の件名を指定してデータを絞り込みます。 |
所属 | 請求書作成者の所属を指定してデータを絞り込みます。 |
役職 | 請求書作成者の役職を指定してデータを絞り込みます。 |
プロジェクト | 請求書に紐づけられたプロジェクトでデータを絞り込みます。 |
・出力条件の初期値
[レイアウト]で設定した各項目の出力データの初期値を設定します。
項目名 | 説明 |
仕訳日付 | 仕訳日付として出力する日付を指定します。 [都度入力]を選択すると仕訳データ作成のたびに日付を設定します。 日付指定や営業日指定することもできます。 |
伝票番号 | 伝票番号として出力するデータを指定します。 |
摘要値 | 摘要値として出力する内容を入力します。 |
伝票区切り | 仕訳伝票の区切り位置を指定します。 |
伝票区切りごとのデータ集約 | 仕訳伝票内のデータを集約するかどうか設定します。 集約しない場合は請求明細の通りとなります。 集約する場合は[科目ごと][内訳ごと]のいずれかを選択できます。 集約単位を請求書番号ごとにしたい場合は、「集約単位を請求書番号ごとにする」にチェックします。 |
入金仕訳の仕訳条件の初期値を設定する
・検索条件の初期値
入金の仕訳データを作成するときの検索条件の初期値を設定します。
項目名 | 説明 |
日付範囲 | 日付条件を指定してデータを絞り込みます。 [+日付範囲を追加]をクリックすると複数の日付範囲を指定できます。 |
口座 | 口座を指定してデータを絞り込みます。 |
摘要/振込名義人 | 摘要/振込名義人を指定してデータを絞り込みます。 [+摘要/振込名義人を追加]をクリックすると複数の取引先を指定できます。 |
入金額 | 入金額の最小値、最大値を指定してデータを絞り込みます。 |
取引先 | 取引先を指定してデータを絞り込みます。 [+取引先を追加]をクリックすると複数の取引先を指定できます。 |
請求書範囲 | [請求書番号][自動作成予約管理No][取引先管理No][金額]から対象となる請求書を指定してデータを絞り込みます。 [+請求書範囲を追加]をクリックすると複数の請求書範囲を指定できます。 |
件名 | 請求書の件名を指定してデータを絞り込みます。 |
所属 | 請求書作成者の所属を指定してデータを絞り込みます。 |
役職 | 請求書作成者の役職を指定してデータを絞り込みます。 |
プロジェクト | 請求書に紐づけられたプロジェクトでデータを絞り込みます。 |
・出力条件の初期値
[レイアウト]で設定した各項目の出力データの初期値を設定します。
項目名 | 説明 |
仕訳日付 |
仕訳日付として出力する日付を指定します。 |
伝票番号 | 伝票番号として出力するデータを指定します。 |
摘要値 | 摘要値として出力する内容を入力します。 |
伝票区切り | 仕訳伝票の区切り位置を指定します。 |
伝票区切りごとのデータ集約 |
仕訳伝票内のデータを集約するかどうか設定します。 |
2.画面右下の[保存]ボタンをクリックして、設定を保存します。
....レイアウト情報と他の設定項目の関係性について
仕訳出力の際のサンプルデータを確認する
仕訳出力の際のサンプルデータを確認する
最後に設定したレイアウトのサンプルを確認します。
1. 仕訳パターンの設定画面の[サンプル]タブをクリックして画面を切り替えます。
仕訳出力時のファイルのサンプルを確認できます。
検索条件からサンプル内を検索することができます。サンプルの検索条件は[仕訳条件の初期値]で設定した検索条件となっております。