この記事では、請求書に自動反映される初期値の設定方法を解説します。
また、インボイス制度に対応した消費税計算方法もこちらから設定できます。
請求書の初期値設定には、必須項目・必須でない項目や、自動入力・手動入力があるので、この記事の解説を参考にしながら必要に応じて設定してください。また、一度設定した内容はあとから変更可能です。
この機能は「オーナー」と権限を付与された「管理者」「一般」ユーザーが操作可能です。
■初期値で設定した項目も請求書を作成するときに編集が可能です。
請求書の初期値を設定する
請求書の初期値は、請求書設定画面にて登録します。以下の方法で設定画面を開き、必要事項を入力してください。
請求書設定画面を開く
1. まず、管理画面右上の[設定]をクリックし、左側のメニューから[請求書設定]をクリックしてください。
各項目の一覧説明
各項目の詳細は以下の表で確認してください。請求書設定タブ画面の上から順に解説します。
また、各項目の注意点については、本記事下部「各項目の注意点」で説明していますのでそちらも合わせてご確認ください。
項目 | 設定内容 | 詳細 | |
1 |
請求書番号 | 自動設定・都度入力 |
[自動設定]の場合は、[接頭文字列][請求日付][連番桁数]の書式で請求書番号が自動生成されます。 [都度入力]の場合は、請求書の作成者が請求書番号を都度入力します。 |
2 | 敬称 | 御中・様・なし | ― |
3 | 件名の表示有無 | [印字する]にチェック | ― |
4 | 年度開始月 | 1〜12月のいずれか | プルダウンメニューから選択 |
5 | 年表記 | 西暦・和暦 | ― |
6 | 端数処理 | 消費税額・金額 | 切り捨て・四捨五入・切り上げ |
7 | 消費税計算方法 | 税率ごと・請求明細ごと 外税・内税の設定 |
ー |
8 | 支払期限(初期値) |
・支払サイトで自動設定 |
ー |
9 | 振込先口座(初期値) | 振込先口座 | 請求書に印字する振込先口座を指定 |
10 | 備考(初期値) | テキストで自由に記述 | ― |
11 | プロジェクト | 利用する・利用しない | ー |
設定内容を保存する
それぞれの項目を設定したら、管理画面右下の【保存】ボタンをクリック。
「修正内容を保存しました」というメッセージが表示され、設定内容が保存されます。
これで、請求書の初期値設定が完了です。
おつかれさまでした!
各項目の注意点
項目別の留意すべきポイントを解説します。
全体
請求書作成における全体の設定は編集権限が付与された「管理者」と「一般」のユーザーのみ可能です。
1. 請求書番号
「連番桁数」は3〜9桁の範囲で設定できます。
2.敬称
ここでは全体の取引先の敬称設定がおこなえます。
取引先ごとに敬称を設定したい場合は、取引先の基本情報を登録・変更するを参照してください。
取引先ごとに敬称を設定すると、請求書作成時に取引先を選択すると設定済みの敬称が自動反映されます。
3.件名の表示有無
左側が件名の印字ありの場合、右側は件名の印字なしの場合の例です。
初期値は件名を印字する設定になっています。
4.年度開始月
請求書作成予約を年度ごとに絞り込みたい場合は年度開始月を設定しておきましょう。初期値は4月です。
5.年表記
請求書作成時、デフォルトの年表記の設定する項目です。請求書ごとに個別で西暦・和暦の表記を選択することも可能です。
6.請求明細に記載する金額の端数処理
■数量×単価が小数になる場合の端数処理を設定できます。
■金額の端数処理に関して
- 明細単位での処理となります。
- 合計金額に対する端数処理はされません。
- 外税・内税・対象外のすべてが対象となります。
7.消費税計算方法
■計算方法の設定
- [税率ごと(インボイス制度対応) ]… 複数の明細で税率ごとに消費税をまとめて計算
- [請求明細ごと]… 請求明細一行ごとに計算。インボイス(適格請求書)の記載事項である『税率ごとに区分した消費税額等』に準拠した計算はされませんのでご注意ください。
■「計算方法の設定」の変更許可
計算方法の設定で[税率ごと(インボイス制度対応) ]を選択した場合に、[「計算方法の設定」の変更許可]にチェックを入れることができます。
[「計算方法の設定」の変更許可]にチェックを入れた場合、請求書作成の請求明細入力時に計算方法を[請求明細ごと]に変更できます。
・請求書側で変更した場合でも、請求書作成画面からリセットして元の設定に戻すことも可能です。
・請求書の複製:消費税の計算方法を個別に変更した請求書を複製した場合、「請求書設定」で設定している既定の計算方法に戻ります。
■請求明細の消費税額の自動調整
消費税の計算方法を[税率ごと(インボイス制度対応) ]を選択した場合に、「請求明細の消費税額の自動調整」をするかどうか設定できます。
自動調整を[する]にすると、請求書に印字される消費税額の合計と請求明細側の消費税額(請求書PDFでの印字なし・仕訳出力用)で差額が発生する際に、請求明細側の消費税額対して差額調整を自動でおこないます。
この場合、手動での請求明細の消費税額の調整は不要です。
仕訳機能を利用しない場合は「する」の設定がおすすめです。
請求書保存時(またはCSVアップロード時)に消費税が自動で調整されます。
請求書編集画面、CSVアップロードでの、明細毎の消費税額の手動での修正が不可となります。
※対象税率ごとの中で絶対値が最大の消費税額から順に調整されます。
※調整される金額の範囲は、0円から明細金額までです。
・「請求明細の消費税額の自動調整をしない」を選択した場合
今までどおり、作成者自身で調整します。
※対象税率ごとの中で自由に調整が可能です。
※税率ごとに計算した消費税額とずれている場合はエラーとなり保存できません。
■外税・内税の設定
請求明細ごとに外税・内税を設定したい場合や内訳マスタごとに変更したい場合は、「請求明細ごと」を選択したときに表示される「請求書作成時の変更、内訳マスタごとの変更を許可する」をチェックしてください。
8. 支払期限(初期値)
■[支払サイトによる自動設定]… 締め日を最大3つまで登録できます。
■[期限日数による自動設定]… [請求日の○○日後]という設定項目が表示されるので「○○」に設定したい日数を入力してください。
■「都度入力」… 請求書を作成するたびに支払期限を設定する必要があります。
例:①10日締め当月末払い / ②月末締め翌月末払い をそれぞれ設定した場合
パターン1:請求書作成時に請求日が10/5だった場合は①が初期値として設定されます。
パターン2:請求書作成時に請求日が10/11だった場合は②が初期値として設定されます。
個別に支払期日を変更したい場合は請求書作成時に直接手入力で変更が可能です。
9. 振込先口座
請求書に印字する振込先口座を設定できます。(最大10口座)
口座マスタに登録している口座から選択します。
また、新規で登録することも可能です。
[振込先口座(請求書印字用)]では、請求書の振込先に印字される情報を編集できます。
上部で設定した振込先口座が自動で挿入されます。
印字用の文章は編集することも可能です。
10. 請求書備考
振込手数料の負担先や税率の詳細説明などを登録することで齟齬を避けられます。
11. プロジェクト
請求書にプロジェクトを紐づけて管理したい場合は「利用する」を選択します。
プロジェクトを利用するにはプロジェクトマスタでのプロジェクトの登録が必要です。
また、プロジェクトは請求書には印字されません。社内管理用としてご利用ください。
… 請求書に紐づけるプロジェクトのマスタ情報を管理する